現在の所有機材
僕のメインカメラはE-M1mk2を中心としたマイクロフォーサーズで構成されている。
本当にオリンパスの製品群は素晴らしく、どれも使い勝手の良いものばかりだ。
所有ボディは
E-M1mk2、E-M5mk2、E-PL7、E-PL9(PEN系は妻)
所有レンズは
PROシリーズの、7-14mmf2.8PRO、12-40mmf2.8PRO、40-150mmf2.8PROの大三元に2倍テレコンのMC-20。12-100mmf4、PRO25mmf1.2PRO。の5本所有。
非プロレンズは、17mmf1.8、17mmf2.8パンケーキ、45mmf1.8の単焦点3本と電動ズームの変わり玉、12-50EZを所有している。
見事にいわゆる「レンズ沼」にはまっており、オリンパス製だけで全部で9本ものレンズを所有している。そのどれもが他マウントの同画角レンズに比べてユニークでオリンパスらしい素晴らしいプロダクトなのだ。
そうだ。ようするに、僕はオリンパス信者だ。
現状の所有システムはもうある程度完成を見ていて、7mm-300mmまで換算すると14mm-600mmの画角が満足な画質で撮れる状態にある。システムの全てを持ち運べるとしたら実質撮れない被写体はないと言っていいだろう。
だが、マイクロフォーサーズ全体の欠点として、広角側が手薄であるというウィークポイントがある。同じレンズで撮影した場合、センサーサイズが大きければより広い範囲が写せ、センサーサイズが小さければクロップされて望遠状態となる。
この理屈で、マイクロフォーサーズはフルサイズよりも広角レンズの設計が難しと言われ、実際12mmより広角で魚眼じゃないレンズは
オリンパスで2本、パナソニックでも2本しかなかった。f2.8以下の明るさを持つレンズはもはや存在しなかったのだ。
DG VARIO-SUMMILUX 1:1.7/10-25 ASPHを購入!
そんななか、2019年の夏に突然登場したPanasonicの10-25mmf1.7。
f1.7通しのズームレンズというだけで驚きのスペックだが、広角端が10mm(換算20mm)スタート!そして望遠端はちょうど標準の25mm。公式の謳い文句は『超広角の天体撮影からスナップ、ポートレートまで。単焦点5本分のズームレンズ』的な感じ。
フルサイズには絶対に製品化できない、マイクロフォーサーズらしいユニークな特性を持ったレンズだ。
でも、僕は発売後すぐには買えなかった。もちろん金銭面もあるが、なんとなくパナレンズに抵抗があった。ズーム方向はオリンパスと逆だし...
正直、このレンズはオリンパスから登場して欲しかったなぁ..
発売後に各種レビューを見てると、おぉ..すんごいなこのレンズ..
スペックだけじゃなくて、描写も際立ってる..だてにLEICAの名前背負ってねえな...
レビューを見ているうちに、気がつくと手もとにレンズが届いていた。
決め手はつけっぱなしで便利そうなズームレンジもあるが、地味にマニュアルフォーカスクラッチ機構。これがあるのとないのとではいざという時に全然違う。星景やら風景やらマクロやら逆光やらで、AFだと迷ってしまう状況下など、意外とフォーカスクラッチを必要とする場面は多い。
さて、出張的遠征も控え忙しい時期にレンズが到着したため開封を楽しんでる余裕はなかったのだが早速各部をチェック。
写真で各部をみていこう。
まず、やはり最初に来る印象はデカっ!でした。
マイクロフォーサーズ陣営の中で最も太いレンズなのではないでしょうか。
でも、持ってみると見た目のイメージよりは軽いです。
試しに、フルサイズのCanon EF24-105 F4 L IS Ⅱ USMと比較。
フルサイズ用ズームレンズよりも大きい!
先端から絞り環、フォーカスリング、ズームリングだ。
ズーム方向は時計回りでズーム。オリンパスやキャノンとは逆方向なので注意が必要。
絞り環はオリンパスボディでは動作しない。ここはぜひ対応して欲しかったがまあ無ければ無いで不便ではない。GH5で動画を撮る時にはめちゃくちゃ便利だった。
オリンパスE-M1mk2につけてみると、やはり迫力が出る。
12-100mmF4よりひとまわり太い。バランスよく握るには、縦グリップを装備した方がいいだろう。
LEICAの文字が誇らしげな正面の刻印は
「DG VARIO-SUMMILUX 1:1.7/10-25 ASPH. 径77」。
VARIOは可変:ズームレンズのこと。SUMMILUXはライカレンズにおいてF1.4クラスのレンズに使用される銘柄。ASPHは非球面レンズのこと。
VARIOでSUMMILUXなレンズはこのレンズしか存在しない。
レンズフィルター径は300mmF4PROと同じ77mm!マイクロフォーサーズ最大クラスのフィルターサイズです。 77mmはフィルター高いんだよなあ..
実際の作例
まだ入手して日が浅いのであまりないけども作例をいくつか。
こちらは少し絞って長秒露光した作例。広角端での撮影だが大きな歪みもなく、星もきちんと描写できている。光芒はF5.6あたりからはっきりと見えるようになる。なかなか綺麗な光芒の出方だ。
気仙沼の湾内を見下ろして撮影。ホテルの屋上からの撮影だが、めちゃめちゃ寒かった。
続いて開放での作例。かなりの暗所だったが、F1.7の明るさのおかげで感度をそこまで上げずに撮影できた。
低照度下でも質感がよく描写されている。木材部分と金属、ガラスの質感の違いを美しく描き出す。ナチュラルなボケ具合もよい。
広角端でも大口径らしく綺麗にボケる。
ピント面ではカリッと解像。アウトフォーカスではフワッとボケる。まさしく単焦点のような写り。「単焦点5本分のズームレンズ」は決して大袈裟な表現ではない。
出勤途中にさっと撮影した。ど真ん中に太陽を入れた超過酷な条件での作例だが画面に破綻箇所はみられない。完全な逆光下でも高いコントラストを維持し、木々のディティールもしっかりと描写している。光源付近にほんの少しゴーストが見られるが、状況的にはもっと発生してもおかしくは無い。
まとめ
・DG VARIO-SUMMILUX 1:1.7/10-25 ASPH非常に高価だが、マイクロフォーサーズユーザーなら所有する価値があるレンズ。手持の単焦点を売り払って乗り換えてしまっても問題無いかも。
・ボディに対してかなり鏡筒が太いので取り回しに不安感はある。パナG9やオリE-M1系などフラッグシップ級のボディじゃ無いとバランスは取れないであろう。
・いままで常備レンズは12-100F4となっていたが、今後はこの10-25mmf1.7になりそう。とっさに撮りたいタイミングは暗いシチュエーションが多いし、対子供撮影や旅行だと25mm以上の画角はあまり使わない。
・広角側が通常の標準ズームより2mm(換算で4mm)広く、風景や建物撮りで便利。そしてレンズ先端ギリギリまで寄れる。つまりテーブルフォトでも活躍できる。実は最強の旅レンズかもしれない。
かなりおすすめです!